IFMAR主催の世界選手権をはじめとする国内外のビッグレースで輝かしい戦歴を残してきたレーザーZX6シリーズはその発売以来、ランニングチェンジやマイナーチェンジによって熟成を重ねてきましたが、さらなる進化を遂げて『ZX7』へとバージョンアップを果たしました。昨今の主戦場はカーペットや人工芝を使用したハイグリップ路面のサーキットとなり、それにともなってハイパワー化&ハイスピード化が著しく進む電動オフロードカーのレースシーン。そんな状況に対応するべく、ZX6シリーズの特徴でもある素直な操縦性とシャープな運動性はそのままに、薄肉化した新形状のメインシャシーによる剛性の適正化と軽量化をはじめ、新型となる前後サスペション、完全新設計のエアロボディ、ハイダウンフォースタイプの新型リヤウイングの採用など、枚挙にいとまがないほどの細部にわたる大幅改良を実施。これらの改良によってレースでは必要不可欠となる信頼性や耐久性の確保はもちろん、セッティングの幅が大きく広がったことで、さらなるアドバンテージを獲得したZX7が、あなたを勝利に導いてくれることでしょう。
●センターミッドシップモーター+センターシャフトドライブ4WD。
●A7075-T6ジュラルミン製アッパーデッキレスシャシー。
●フローティングタイプの樹脂製サーボマウントを標準装備。
●ピッチ方向のシャシー剛性を大幅に向上するサイドステフナー。
●モーターの脱着が容易なスライド式モーターマウント。
●ターンバックル式アッパーアーム・ダブルウイッシュボーン4輪独立サスペンション。
●高精度仕上げで信頼性の高いリング付きのユニバーサルスイングシャフトを前後に採用。
●リニアな操縦フィーリングを約束するアルミ製ステアリングクランクアーム。
●X-GEAR製のハイグラファイトグリス、ショックスプリングを同梱。
メインシャシーはZX6.6と同様に軽量と高剛性を両立するA7075 T6材を採用するが、板厚を3.0mmから2.5mmに変更することで軽量化を行うとともにフライス加工による肉抜き形状を見直してシャシー剛性を適正化。加えて、新型のセンターステフナーを追加して前後のトルクロッドを排することで剛性を確保しつつ、メンテナンス性の向上も実現。
剛性向上のために形状を変更したフロントサスアームは、より深いダンパーストロークを確保することでトラクションをかせぐことができるガルウイングタイプのショートサスアームを新たに採用。サスアームのショート化にともない、アルミサスホルダーも接地感の高いワイドタイプを装備。
フロントナックルはタイロッドの取り付け穴位置を見直して切れ角アップを実現。ハブキャリアも走行する路面に合わせて細かいセッティングが行えるように、ブッシュを入れ替えるだけでキャスター角が7°、10°、13°の3種類から選択可能。
ZX6.6ではアルミ製のダンパーキャップが採用されていたが、ZX7ではジャンプ着地時やギャップ走行時の安定感向上を目的に樹脂製の強化タイプに変更。ダンパーピストンもあらゆる路面でオールマイティな走行特性を示すフロントφ1.6mm×2穴、リヤφ1.7mm×2穴を採用。
フロントのユニバーサルシャフトは駆動トラブルをなくすためにシャフト長を最適化するとともに、近年のハイパワー化に対する信頼性を確保するためにジョイント部分にピンの抜け止めリングをフロント/リヤともに追加。
リヤサスペンションを積極的に動かすことでハイグリップ路面に対応するべく、アッパーアームの取り付け位置を低くした新型のリヤアッパーバルクを標準装備。リヤサスアームもサスシャフト穴部をブッシュ化してアーム長が変更可能な構造に見直し。
センターデフを採用していたZX6.6に対して、ZX7ではディスクにアルミを採用した新型軽量ダイレクトスリッパーを標準装備。軽快なスロットルフィールをもたらすだけでなく、アルミの高い放熱性によるスリッパーの熱ダレ防止にも貢献。また、センターシャフトのジョイント部にはピンの摩耗抑制と抜け止めを目的にカップジョイントカバーを標準装備。
完全新設計のエアロボディはセンターに設けたフィン、ナロー化したキャビン、フロントウィンドウの角度変更&リブの追加、サイド部分の凹凸を極力減らして整流効果を高めたデザインなど、細部にわたる大幅な見直しによってコントロール性や安定感が格段にアップ。
トラクション性能のアップを実現した新型のリヤウイングは、1.0mm厚を採用して耐久性にも配慮。その取り付け方法も従来のフックピン式からビス式にすることでガタのない確実な固定を可能とし、安定したトラクション性能を確保。