初代ファントムEP-4WDの全日本選手権デビューウインの衝撃から2年、多様に進化したライバル車ひしめく1985年の全日本選手権において「ファントムEP-4WD Ext」が再びデビューウインを飾る快挙を達成し、その進化した姿は見る者に強烈なインパクトを残しました。
当時のサーキットは路面コンディションが月日と共に改良され、各地で白熱するレースは4分間から8分間の耐久レースへと移行。その流れに対応すべく開発されたのが「ファントムEP-4WD Ext」です。
京商が1/8エンジンレーシングカーで培ったチェーン+ワンウェイ方式4WDのノウハウを、1/12電動レーシングカーに惜しみなく投入した初代。その特徴はコーナーの早い段階からパワーオンに出来るフロントワンウェイ方式の最大の利点を活かしたアグレッシブな走りが持ち味。その反面で燃費が伸びず、オフパワーでは失速しやすい特性がありました。
Extでは弱点克服のため、3Pサスペンションを高次元で融合。特殊形状のスプリングをフロントに装備する事で2.2mmというサスストロークを確保。初期からフルボトムまで利きが変化する“プログレッシブスプリング効果”と相まって、コーナー進入時にサスがシャシーのロール量に応じて縮み、クリッピングを過ぎるあたりから伸びに転じてパワーオフでの失速を最小限に抑え、同時にパワーオンの時間を減らす事で燃費を向上。メインシャシーもフロントサスペンション追加に伴い改良を加え、フロント周りはサスペンションが最適に動くように補強プレートの追加で剛性アップ。ダイレクトサーボセイバーを装備したステアリングサーボを前方配置にすることでフロント荷重を増加。シャシーカット形状はリヤがフロントに合わせてしなやかにロール&ピッチングする形状とし、ピッチング制御にはオイルダンパーを追加してリヤの接地性を向上。
当時のExtは軽量化への強い執念で、初代より軽い880gを実現。復刻版でも徹底的に軽さにこだわり、軽量ナックルアーム&ホイールナットを装備。各部のブラッシュアップも施した、ただの復刻版ではない、こだわりのビンテージシリーズ第11弾「ファントムEP-4WD Ext」をご堪能ください。
世界で初めて電動R/Cカーにラダーチェーン+フロントワンウェイベアリング方式を採用し、画期的な駆動方式だった初代ファントムに新たに3Pサスペンション方式を融合したExt。しなやかな走りを実現してコーナリングスピードをアップ。
空力性能に定評があった当時のCRC-2を忠実に再現。長めのフロントのオーバーハングと全体的にウェッジをなだらかにする事で、速度による空力特性の変化が少なく安定したハンドリングを実現。パッケージモデルを再現できるデカールが付属。
ロール量に応じて利き具合が変化するプログレッシブサスペンション効果を発揮する特殊なスプリングで、僅かなスペースでもストローク量を確保。ステアリング舵角を最大限に確保できる新型フロントスプロケット、専用スイングシャフト(右のみ)、軽量ナックルアームを装備。
シャシーのカット形状でリヤサスペンション効果を発揮。ピッチ方向には新設計のオイルダンパーを装備。2mmシャフトを採用してストローク時のオイル容積変化を抑えて十分な減衰効果を確保。CNCアルミ削り出しの高精度3ピースモーターマウントと、削り出しダンパーステーを介してオイルダンパーをマウントし確実な作動を実現。
リヤアクスルはハイトアジャスター式を採用し取り付け向きを上下左右に変更することで車高を1.3mm、ホイールベース(チェーンのテンション調整兼)を1mm変更可能。モーターの取り付け位置を当時オプション設定だった削り出しモーターマウントと同じ位置にまで下げて低重心化を促進。
スムーズな動作が可能になるボールベアリングを装備した48ピッチ仕様のギヤデフを採用。ピニオンギヤは48ピッチ21Tのロングタイプが標準装備。広範なセッティングが楽しめるように、オプションで16Tから27Tピニオンギヤも用意。(No.PNGS4816〜4827/No.PNGA4819、PNGA4820、PNGA4822、PNGA4825)軽量なカーボンギヤデフアクスル ( No. EFW002) を装着可能。
当時プレス加工だったFRPパーツを全てCNC加工にすることで精度が大幅アップ。2ピースメインシャシーは、ル・マン240S スピードコントローラー取付け穴を装備。CNCアルミ削り出しの新設計サーボマウントは殆どのカー用ミニサーボが装着可能。新設計のダイレクトサーボセーバーは2重のリングスプリングで耐久性と正確な動作を確保。
フルベアリング仕様。ビスは確実な締め付けが可能なヘックスタイプを採用。ホイールハブ、デフ調整用のレンチが付属。 (12/5.5/4.5/4mm)専用ダンパーレンチも付属。
タイヤセッター不要の接着整形済みタイヤが付属。 フロント:φ48/H38° リア:φ53/L25° 軽量ホイールナット採用。オプションで小径タイヤ(接着整形済/H=38φ45mm/L=25φ50mm)(No. EFTH100W)を用意。
●1985年のデビュー当時の雰囲気を再現しつつ、各部を進化させた設計。
●ファントムEP 4WD Ext最大の特徴である、ラダーチェーン+フロントワンウェイベアリング方式4WDに3Pサスペンションを採用したシャシーを忠実に再現。
●当時と同じフロントにはキングピンに特殊形状スプリングを入れ、リヤにはピッチング制御用としてアルミ削り出しオイルダンパーを装備した3Pサスペンション構造。
●メインシャシーは当時同様、ねじれによるサスペンション効果を発揮する独特の形状を再現。フロント部分には補強プレートを重ねて剛性を確保。
●当時の巻線式スピードコントローラーからESC対応に変更し、ブラシレスモーター & ESCの搭載も可能。フロントプレートにル・マン240S ESC用取付穴を装備。
●新設されたステアリングサーボマウントはアルミ削り出しで、各サイズに対応するアジャスタブルマウント方式を採用。
●新設計のダイレクトサーボセイバーはリングスプリングを2重にしてバネレートを確保し確実でダイレクトなステアリングフィールを実現。
●アルミ削り出しのリアアクスルには、当時無かったハイトアジャスター機構を装備。車高とチェーンテンションの調整が可能。
●標準は48ピッチ21Tのロングピニオンギヤが付属。オプションとして標準形状の14Tから27Tまで装着可能。
●前後タイヤは当時のスポンジから前後ともラバー系スポンジに変更され、グリップと耐摩耗性が格段に向上。当時難点だったタイヤの消耗を軽減。
●ボディは1985年の全日本選手権において、デビューウィンを飾った高麗選手が装着して人気が高かったCRC-Ⅱを忠実に再現。空力バランスの良い走りを実現。
●簡単な塗分けとデカールで当時のパッケージモデルのカラーリングを再現可能。(ドライバー人形は要塗装)